事業承継とは、自社株や土地などの資産のほか、後継者へ経営理念やノウハウといった見えないものを後継者へ伝えることです。会社には多くの従業員が働いており、数々の取引先とも関わっています。だからこそ、事業継承はスムーズに進めたいものです。こちらでは、事業承継を円滑に進めるためのポイントをご紹介します。

会社の実態を正確に伝える

後継者に会社の実態を正確に伝えるためにも、事業承継計画を立てる前に、経営リスクや資源など現在の会社の状況を把握する必要があります。もし正しい情報が伝えられていないと、後継者が誤った経営判断をしてしまう恐れがあるからです。従業員の数や資産額、個人名義の土地や建物、自社株式、会社が抱えている負債など、把握しておきたいことは数多くあります。

しかし現実には、会社の実態把握や伝達がされないまま経営者が亡くなってしまう場合があります。そのような状況になってしまうと、会社の運営に弊害をもたらしたり、相続税の負担額がわからなかったことで納税資金が確保できないなど、様々なトラブルが引き起こされる可能性があります。

後継者の経営権を安定させる

株式会社では、過半数の株式を取得すれば、取締役の選任など会社で重要な意思決定ができます。しかし、後継者があまり株式を取得してないと、後継者以外の大株主から経営に対して口出しされることや、多額の配当を求められる可能性があります。また、解任される恐れもあるのに、借入に対する保証や、不動産の担保提供を行うといったリスクを背負うことになりかねません。後継者の経営権を安定させるためにも、最低でも過半数の株式を取得できるようにしなければならないでしょう。

過半数以上の株式を取得するためには、後継者が自社株式を買い取るという方法がありますが、株価が高く評価されていれば多額の費用が必要になります。