千代大海
2010/01/16
国技とされる大相撲ですが、残念ながら平素は時間に追われてニュースで見るのがせいぜいです。
突っ張り相撲を得意とした千代大海は、悪童から暴走族という経歴を持ち、角界の番長と恐れられてきました。
九州一の不良少年と言われていた彼は、金髪に剃りを入れて元横綱千代の富士の九重部屋に弟子入りを志願したそうです。「頭をなんとかしてこい!」と一喝され、翌日丸刈りにしてようやく入門を許されたとか。
ワルが一喝されてすくみあがったというのも面白いですが、そんな男が相撲という厳しい世界に飛び込んだというほうが私には興味深い話です。
引退会見での彼は、 挑戦的だった顔つきが何とも穏やかな表情に変っていて、ひとりの人間の顔がこうも変化するのかと感慨深いものがありました。
「一つの目標を持てば人生が変わることもある。若い人にそれを伝えたい」
深いですね。大関在位一位という偉業を成し遂げた男の言葉だから、重いのです。
彼には、お疲れ様の言葉とともに引退後の活躍へのエールを送りたいと思います。