松井秀喜
2012/07/28
華やかなオリンピックの開会式の陰で、数日前ヤンキースに戦力外通告を受けた松井秀喜選手のニュースに思いを馳せています。
日本に留まっていれば安定した地位を保ち、スター選手としての名声を思うがままにできたであろうに、あの権力者である人物の強い慰留を振り切って挑戦した大リーグへの道。
今は辛い立場に置かれても、彼の胸に悔いはないと思います。
イチローは「ヤンキースで長くプレーするには、好成績を安定して残さなければならない。選手としてだけでなく、ヤンキースの一員として素晴らしい人物でないといけない。彼はいい選手であり、素晴らしい人物だと思う」とコメントしたそうです。
ニューヨークタイムズ紙も「彼は苦虫をかみつぶすこともなく、報道陣の質問にひとつひとつ答えた。真のジェントルマンだ」と評価しています。
また、「マツイは『ゴジラ』の名の通りいかつい容姿を持つものの、心優しき人物だ。ニューヨークに1万軒もある日本食関連の店が人気を博し、日本食が人々から愛されるようになったのもマツイの影響。彼こそ『日本文化大使』と呼ぶにふさわしい」と語るヤンキースファンもいます。
グラウンドでの華々しい活躍だけが海の向こうから伝わっていましたが、松井のグラウンド外での偉大な貢献に誇らしさを覚えると同時に、彼の近況に胸が痛みます。
彼の歩いてきた道がまだ閉ざされることなく、もうひと花咲かせてくれることを願っています。