すべらん話にでてきそうな
2017/06/18
大阪から120キロ先にある某市は、過去に仕事で何度も訪れた懐かしい土地です。
先日、間接的な知人が、そこで開催されるイベントに参加するため宿泊所を探しているが、ビジネスホテルしか見つからないと聞き、確かに10人も泊まれる相応しいところはないなぁと思いながら探してみました。
「ペンション○○」を見つけて早速予約完了。
ここから先は、喜んだメンバーが帰って来てから顛末を聞いた話。
予約料金は素泊まり3000円と夕朝食2000円の一人5000円也。車を走らせて近づいてくると大きな看板が見えてきます。
そこには一泊二食付4000円の文字。
こじんまりとした一人用の部屋は薄い壁に仕切られ、風呂の使用は夜6時から10時までと決められていて、女将さんの許可を得て初めて湯のスイッチを入れてもらえるそうです。
夕食は食べる1時間前には並べられていて、控えめな大きさのアジのフライがメインで、申し訳程度のポテトサラダが添えられています。
温かいものは皆無。
食事が始まると飲める人にビールを運んだあと、女将さんは大ジョッキにビールを注いで真横のテーブルでどっかと座り、タイガースの応援にのめり込んでしまったそうです。
さらにはそこに家族が加わりコンビニで買ってきたピザなど客より美味しそうな食事を始め、自分たちの世界にどっぷり浸ってしまいました。
いつまでたってもご飯が出てこない下戸の女性たちが、悩んだ末に恐る恐るご飯を所望したところ、「えっ?要るん?」。
長時間保温し続けた黄色いパサパサのご飯は、とても喉を通らなかったそうです。
食後は家族だけでハーゲンダッツのアイスを食べ始めたので、自分たちも欲しくなって女将さんに道を聞き、車で十数分先のコンビニまで買いに行ったとか。
強烈な個性の女将さんだけれど、憎めないキャラであったのが唯一の救いだったようです。
でも、もう誰も行かないでしょう。
その間にも宿泊予約の電話があったようですが、満室を理由に断っていました。
なんのことはない、その日は家族で甲子園に行く日だとか。
すべらん話に出てきそうな、聞いている分には面白いけれど、紹介した身だけにちょっと申し訳ないような….
そんな「ペンション」もあるんだと妙に関心するとともに、某市の名を聞くたびに思い出しそうです。