私の履歴書
2021/05/31
毎朝、日経新聞の「連続小説」と「私の履歴書」だけは必ず目を通します。
どちらも楽しみにしているのですが、後者は当たり外れがあります。
創業者の語りは断然面白いです。
波乱万丈、命もかけた型破りな生き方は到底真似はできないのですが、大いに共感を覚えます。
そんな魅力ある著者の一人である「Aさん」と数十年前に関わったことがあります。
当時Aさんの会社の保養所が完成し、Aさんが大好きな有名歌手を招いて、お披露目会を催すことになっていました。
そのイベントに合わせるように、会社で購入したクルーザーの進水式を当日に行い、Aさんと一緒に海を隔てた会場に向かう手はずになっていました。
私もクルーザーのメーカー社員として招待されていたのです。
進水式を終えたばかりの新品のクルーザーでマリーナを出港し、目的地の淡路島に向かうちょうど中間地点で、2機あるエンジンの一つが故障するというトラブルが起きてしまいました。
一つのエンジンは動いても、水の抵抗は想像以上に負荷がかかる上に、故障したエンジンがいつ発火するかわかりません。
当然運航は不可能、大阪湾の真ん中あたりで漂流したのです。
代わりのクルーザーが到着するまで船は波に漂うだけの状況で、式典にはギリギリ間に合ったものの冷や汗ものでした。
そんなことを懐かしく思い出しながら、こっそりここに書き足した次第です。