高倉健
2014/11/22
好漢惜しむべし。
高倉健と聞いて浮かぶのは、男らしい、寡黙、実直、礼儀正しい、そして何よりカッコイイ。
私生活をほとんど語らない人だったことから、それらのイメージは銀幕から伝わってきたものでしょう。
少なくとも私の世代より上は、何らかの憧れを抱く人が多かったことでしょう。
亡くなってから伝わるエピソードも、私たちが描いてきた高倉健像を裏切らないものでした。
自分より年下の相手でも板前さんやタクシーの運転手にでも、きちんと立ち止まって礼をした。
千葉真一が現場の人間ともめて辞めようとしたとき、休みを返上して一緒に謝って歩いたなど、想像以上に優しい人でした。
比叡山延暦寺の大阿闍梨、酒井雄哉氏から送られた言葉「往く道は精進にして、忍びて終わり悔いなし」を座右の銘にしてきたそうです。
生前のインタビューで、「きつい風にばかり吹かれていると人に優しくできない。いい風に吹かれていると人にも優しくできる」と応えていました。
言葉数が少ない分だけ、発する一言一言に重みがあります。
仕事上、真似て寡黙を通すと商売上がったりですが、やっぱり目指してみたい人物像です。
健さんのように、人生の持ち時間を大切にしていきたいと思います。
ご冥福をお祈りいたします。