カメムシ
2019/10/30
先日、帰宅時の電車で、比較的空いた社内に一匹のカメムシが迷い込んで来て、私の真向かいに座っている四十代と思しき女性のスカートに止まりました。
気づいた女性は自分の手を膝に向かって払い始めました。
つまり、私に向けて。
「やめてくれ」と心の中で叫びつつ、沽券にかかわると必死に冷静を装っていました。
幸いにもカメムシはどこかに飛んで行ったのでほっとしたのも束の間、すぐまた舞い戻ってきて私の左側の男性の右袖の手首に近いところに止まったのです。
男性は手を振り、追い払うのに成功したと思い込んでまたスマホに目を戻しました。
横で見ている私にはカメムシがそのまま袖に留まっているのが嫌でも目に入り、あろうことかカメムシが向きを変えて私を凝視しているではありませんか。
二駅ほどその状態が続き、男性はカメムシをそのまま手首に付けたまま降車してくれました。
我ながらちっさいな、と思いつつ、落ち着かない15分ほどでした。
今年も2か月を残すところとなってきました。
カメムシの活動と反比例して人は動きが活発になります。